こんばんは
朝寝坊が定着してしまった桜井です。
古来、心を考える学問は哲学でした。
それを科学に押し上げたのがヴントという人です。
この人は心理学の父と言われ世界ではじめて実験室を作り心を測定しました。
刺激に対する反応を観測、測定して科学的根拠としたのです。
心を解明しようと科学的に考えた結果、心は不確定要素のため排除することになったのです。
皮肉ですね。
この科学が凄いのは「適切な刺激を与えると人間を含めた動物は一定の反応を示す。つまり条件付けをすることで反応をも変えられる」と発見したことなのです。
普段から言っている快不快以外は思考より分化されたものなのでコントロール可能と言う根拠にもなっています。
適切ではないかも知れませんが 「時計仕掛けのオレンジ」と言う映画で現実にあり得るケースが出てきます。
暴力に明け暮れた主人公が殺人を犯し14年の刑を言い渡され服役します。その時にある実験に参加すれば無罪放免になれると聞き積極的に売り込み参加できることになります。
この実験は悪業三昧の映像を延々と観させられるだけです。
実はその前に栄養剤と称して謎の注射を打たれます。
最初は気分が高まるのですが徐々に気分が悪く吐き気が止まりません。それでも目を強制的に開けさせられて観させられます。
2週間後には暴力を振るおうとすると吐き気がして立っていられないほどになります。
これはレスポデント条件付けと言う学習をさせられたために起こった反応です。
実は映像を見る前に打たれた薬は嘔吐を引き起こすものでこれを条件刺激と言います。
そして、変えたかった反応つまりこの映画では「怒りによって引き起こされる暴力」でこれを無条件刺激と言います。
無条件刺激と条件刺激を対提示することで後天的に学習させて反射を起こさせる。
これがレスポデント条件付けです。
どういうことかと言えば
被験者に栄養剤と偽り嘔吐剤を投与し、反社会的な映像を見せます。
最初は興奮するも薬の作用で気分が悪くなります。
これを対提示と言います。
提示したのは暴力映像と吐き気です。
これを繰り返すと映像を観ただけで吐き気がする様になるのです。映画では音楽も提示したためある音楽を聴いただけでも吐き気がする様になっています。
これが学習なのです。
これは恐怖症が出来上がる仕組みでもあります。
対人恐怖症や嫌悪はこれで説明がつき、この学習は消去可能です。