「思考に選択肢を与えて心を楽にする」
先日、「ハーバードの心理学講座」を読んでいたら、面白い実験が載っていました。
騒音ストレスの耐性及び適応能力の実験でした
この騒音はジェット機のエンジンのちかくに立って聞こえる程のノイズです。
これをタービン音と言い、歯の治療する器具が出す「キーン」というあの音と同じ音です。
不快この上ないでしょうね。
不定期にヘッドホンからこのノイズが流れ、その時の血圧、心拍数、発汗などを調べます。
ノイズを流さず作業させたグループに比べ、ノイズを流されたグループの方がミスが多くバイタルサインが上がりました。
しかし、前もってノイズを流すことを告知したり、爆音を停止できるボタンを押せる状況だったりすると、適応能力が上がったのだそうです。
注目すべきは停止ボタンで人間はいつでも止められるというコントロールの自由を与えられているだけで、耐性が上がるということです。
自分が選んだことは成し遂げやすいのも選択の自由がない状態を知った上で選択できる自由を得られたからです。
これは思考でも同じです。
「こうあるべき」とか「こうしなければならない」という思考を限定することは不自由であり、選択できないことを意味します。
この状態を続けることは心が耐えきれず壊れてしまうことを示唆しています。
「こうあるべき」より「こういうのもあり」
「こうしなければならない」より「こうしてもいいかも」と選択肢を増やすことで心が楽になるのです。
これは幸福感も上がると言われています。
頭を柔らかくすると心が楽になり幸せになれるのです。