「術前診察が大事なインプラント治療」

こんにちは。さくら歯科の桜井です。

歯科もデジタル化が大きく進み、カルテ、レントゲンや型取りもデジタルとなり、今後その範囲を拡大することでしょう。

特に診断での貢献が大きく、マウスピース矯正の診断シミュレーションは今や当たり前となりました。

診断といえばその重要性が最も問われるのがインプラントです。

インプラントはマスメディアに何度も叩かれて30年以上の年月が経った今でも、

希望される方が多いと言う人気の治療法です。

それだけ快適性という面ではインプラントに代わる治療法がないとも言えます。

インプラントが叩かれた原因は2つありました。

一つは高価であること。

もう一つは安全性の問題でした。

高価であるのは製品の信頼性や技術の研鑽、設備投資の面から考えても仕方ないことだと思います。

むしろ、激安インプラントが一時は流行りましたが、身体に埋め込むものに激安を求める人が少なく、廃れたことからも分かります。

それより、なんと言っても安全性です。

痛くないか?腫れないか?後遺症は起こらないか?の方が心配ですよね。

もちろん痛みが出たり腫れたりすることもあるでしょう。

後遺症も起こりうる可能性は当然あります。

ですから大事なのは、キチンとした術前診察の上で診断することです。

手術より準備がキチンとできているかできているかで9割がた決まります。

そこで考えられたのがサージカルガイドシステムです。

フリーハンドでは自由に術者がコントロールできる反面、術者の技術や経験によるカンが大きく左右することが問題となっていました。

そこで術式の単純化と非侵襲性を求めたガイドによる手術方法であるサージカルガイドシステムが登場したのです。

医科でも、外科手術より非侵襲性が高い内視鏡の手術を選択する人が多くなったのも同じ理由です。

非侵襲性とは端的いうとダメージが少ないということです。

内視鏡手術でも死亡事故が多発し問題になりましたよね。

今は全く聞かなくなったのは技術が上がったということもあるでしょうが、検査の精度がデジタル化により上がり、鮮明に、3Dで解るようになったことです。

サージカルガイド法も昔からありました。

ただ、それは模型上で作った単純なものでした。

それが今や口腔内デジタルスキャナーデータとCT画像をデジタル画像ですり合わせることにより、精度が格段に良くなったのです。

模型すら必要無くなりました。

サージカルガイドの利点は精度だけではありません。

単純な植立であればパンチアウトと言ってメスで切って大きく開く必要がないため、余計な術後の痛みや腫れを避けることができます。

これもデジタルの恩恵と言えます。

アメリカでは術前のCTは当たり前、サージカルガイドを使用したかが裁判で問われる時代となりました。

サージカルガイドを作ってくれるかどうかが今後はインプラントを受ける基準となりそうですね。

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