昨日は午後診療を潰してMFTの院内セミナー第2弾でした。
非常に良いセミナーで、今後指導や治療に活かしていきたいと思います。
その中でも核心に触れたのが「生きる意欲は食欲から生まれる」ということでした。
食にあまり興味がない人がいますよね。
本来、食欲は身体を作るものです。
食欲と睡眠で身体に必要な栄養素を取り込み成長していきます。
つまり食欲とは生への意欲と言えます。
その意欲は興味や好奇心となり生活への適応するための手段を手に入れる意欲へと変化します。
もしその興味を止めたら 食に興味がなくなり、人生を踏み外した時、踏み止まる力が持てなくなりかねません。
例えば「掴み食べ」です。
非常に汚らしく後始末が大変ですが、これで子供は空間認知を学ぶことが分かっています。
食べ物をみて触り臭いを嗅ぎながら舐めてかじってみて音を聞いてその物体を認知します。
五感で感じ、モノを認知していくのです。
一見、食べ物を粗末にしているように見えますが、感覚入力という学びなのです。
おしゃぶりの原理と同じです。
常に外界に興味を持つ赤ちゃんは自分と世界がまだ分離していません。
そのため目に入るものを口に入れて自分と違うものを分離していく必要があるのです。
「昔は唐揚げの骨を取っておいてしゃぶらせてた」と聞いた時、なるほどなと唸ってしまいました。
衛生面では問題かもしれませんが、奥行きもあり飲み込む心配もありません。
しかも捨てる物なのでコストゼロです。
子育ては教育であり、学ぶ意欲や機会を奪わないことが大切です。
「世話焼きは勇気を挫く行為である。
世話焼きは「どうせ無理でしょ」と手をかすこと。
勇気づけは自立させること「きっとできる」と見守ること」
とアドラーは言っています。
「三つ子の魂百まで」と言います。
この時期にどれだけ感覚入力したかでその子の生きる力は決まるのです。