「医院継承にご用心?」

おはようございます。桜井です。

最近、歯科医院を閉める話しをよく聞く様になりました。

原因は院長の高齢化と病気です。

歯科医院はコンビニより多いと言われ、競争原理が働き、差別化をしないと生き残れなくなりました。

一般にとられる戦略が利便性の向上です。

日曜診療や深夜まで診療時間を延長する戦略がとられます。

通常、歯科医院は院長1人で少人数のスタッフで構成されています。

設備投資やランニングコストを抑えることができ、リスクを最小限にできるからです。

ただこれには問題もあります。

それは全ての負担が院長1人にかかり、圧倒的に高い確率で身体を壊すのです。

困るのは患者さんで、また新たなかかりつけを探さなくてはならなくなります。

インプラント難民と言われる人たちもその被害者です。

インプラントはメンテナンスが大切なデリケートな治療です。

しかし、保険が適用されずインプラント会社が出来ては潰れることを繰り返しているためレントゲンを見ただけでは何社のインプラントであるかわからないのです。

そのため、他院でのインプラントのメンテナンスが断られることが続発しました。

これは継承でも起こります。

というより継承の方が今後はトラブルが多いと言えるでしょう。

現在、新規開業は減り居抜きで買う人が増えています。

歯科医師の親を持つ子供が跡を継ぐことが少なくなったからです。

今や国家試験の平均合格率は約60%で国家試験浪人が2年、3年が当たり前、

しかも臨床研修が一年つきますから、勤務医として活躍し始めるのは30歳前後なのです。

しかも開業すれば身体を酷使して最終的に身体を壊すのでは先が明るいとはいえません。

つまり今後継承は赤の他人が買う形で行われるのです。

医院名が変われば違う医院であることが分かるのですが法人格であれば医院名を変える必要はありません。

これは看板は変わらず中の人間が一変することを意味します。

何が起こるか分かりますか?

ヤドカリのような短期で移り変わる人間が出てくるということなのです。

歯科医院で高額でも良い治療を選択するのは、その後のトラブルが起こった時、担保してくれるという根拠があるからです。

最近、医院を居抜きで継承したところではかなり高い売上目標を掲げ実践していると聞きました。

それは通常では考えられない数値なのですが、可能に出来る方法が1つだけあります。

1年稼ぐだけ稼いですぐに売る方法です。

つまり「絶対こっちがお得です」「間違いなく持ちます」「永久保証します」と言って、1年くらいで売り抜ければほぼリスクなくガッチリ稼げるわけです。

しかも前院長が築き上げた信用があるので患者さんは信用してしまいますよね。

親子継承であれば身内の名誉を汚すわけにはいかないと自制心が働きますが

赤の他人から買った歯科医院に愛着などないでしょう。

これをあちこちで繰り返されたらと思うとゾッとします。

合法である分、患者さんや居抜きで買う人は気をつけなければならない時代になりました。

横浜 青葉台 さくら歯科クリニックあおば 院長 櫻井直樹
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