おはようございます。桜井です。
健康日本21をご存知ですか?
戦後しばらく日本の死因第1位は「結核」でした。
しかし結核に有効な化学療法が開発されたのを契機に
BCG予防接種、ツベルクリン検査、全国民一律の胸部レントゲンによる早期発見策などの
公衆衛生対策により結核死亡率は急激に低下しました。
そして入れ替わるように不動の死亡率ナンバー1を獲得したのが悪性新生物つまり癌です。
これは今も変わっていません。
1位 癌 2位心疾患 3位 脳血管疾患となり40歳前後から急激に死亡率が高くなり
成人になってからかかりやすいことから「三大成人病」と呼ばれました。
その後の研究から三大成人病をはじめ糖尿病や慢性肝疾患などが
食生活、運動不足、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣と深く関係があると判明。
これらを改善することで成人病を予防しようと立てられた公衆衛生対策が健康日本21なのです。
健康日本21は平成12年に始まり10年かけて達成度を見たところ目標の6割がた達成しました、
8020運動も一役かい、残存歯の数は増えました。
しかし糖尿病合併症はむしろ悪化し健康日本21は見直され現在、第二次が施行されています。
その第二次で注目すべきは、
目標の1つに
「歯・口腔の健康に関する生活習慣および社会環境の改善」が入っていることです。
現在、死因の第3位に入っている肺炎の多くは原因が誤嚥性肺炎によるものであることを考慮してのことなのでしょう。
生活習慣病は歯の数が多くても予防出来なかったことから考えると
「本数より機能でしょう?」ということが見えてきます。
本数は体のバランスや運動機能に関連しますが
消化に伴う内蔵疾患や血管疾患は食事を如何に取り込むかが重要になってきます。
つまり歯の本数より顎や舌をよく動かし唾液を混ぜることが
生活習慣病予防の重要なファクターとなります。
つまり歯が全部あったとしても
歯並びが悪かったり
噛み合わせが悪かったりすれば
意味がないということなのです。
口腔は第1番目の消化器官であり、唯一予防処置ができる場所です。
口腔の健康を考えない人間が健康を語ってはいけないのです。