おはようございます。
近頃、文が詩っぽくなっているのである人に『病んでいるのでは?』と心配された桜井です。
昨日は『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた』の著者である原田まりるさんの講演会に出てきました。
人生には理不尽でどうしようもないことが起こるものです。
そんな時にどう向き合うか?という問いに正解などありません。
人それぞれに得たい答えが違うのですから当然と言えます。
しかし弱っている時にすがれるものが必要なのも事実です。
原田さんは絶望の淵に立たされた時に哲学にその答えを求めたそうです。
一方、自分は心理学にその答えを求めました。
この違いは”取っ付きにくさ”言い換えると
“分かりにくさ”だと思うのです。
哲学は禅問答に似て明確な答えがありません。
ヒントだけを与えて自分なりの答えを見つけましょうという考え方なのです。
原田さんが言うには”理論的な妄想”なのだそうです。
哲学者は病んでいる人多いですものね。
一方、心理学は哲学を科学にしたものです。
科学にすると言うことは心の動きを測定し検証することです。
実際には目に見えないものは測定出来ないので刺激を与え行動を測定して心の動きを探っていきます。
あまりにも科学にこだわったために心の動きを求めると言う本来の目的を見失いつつあり、出てきたのが精神分析であり最近ではマインドフルネスです。
一周回って元に戻った感はありますが、今また哲学が注目されたのは”情報過多の世界で自分を見失いやすい”と言う背景があるのではないでしょうか?
我々はいつの間にか、わかりやすい答えを求めて考えることをやめてしまいがちです。
明確な答えには人を惹きつける力がある一方、思考を停止してしまうと言うデメリットもあるのです。
メンターに質問すると「どうしてだと思う?」と質問返しをされることがよくあります。
それは問うことで前提自体を疑うことから始めようと言うことです。
問いを広げることでフォーカスの倍率が変わり見える世界もが変わるのです。
今回のセミナーで本当に伝えたいことが少し見えた気がします。