おはようございます。桜井です。
今回は歯磨き剤のお話です。
先日、友人に「先生、歯が白くなる歯磨き剤ないの？」と聞かれ「あるよ！」と答えると、「どこで手に入るの？」と聞かれ「自分のところ以外は分からない」と答えました。
この疑問には根本的な問題があります。
それはホワイトニングとクリーニングは違うと言う事です。
ホワイトニングとは脱色。いわゆるシミ抜きです。これには主に過酸化尿素を使い、歯科医院のプロが行うホワイトニングになります。
一方、クリーニングは研磨剤で削って色素を落とし乱反射させて白く見せる方法です。
歯磨き剤は後者の研磨剤で削るタイプです。
歯が黄ばんだり黒ずむのはタバコや飲食物によるものです。
飲食物は特に飲み物による色素沈着がつきやすいと言われています。
余談ですが、お茶、コーヒー、ワインで色素沈着が強く出るのはワインだったことが実験で分かっています。
もう一つはホワイトニング剤つまり脱色するための成分が入っている歯磨き剤です。
実際に扱っていましたが実感できるほど白くなりません。
では歯を傷つけずに歯が白く見えるようになる歯磨き剤はないのでしょうか？
あります！
ポリリン酸配合の歯磨剤、美歯口(ビハク)とWXと言う歯磨き剤です。
販売元が違うので名前が違いますが成分はほとんど一緒です。
ポリリン酸が色素を浮かせて汚れを落とし再度色素がつきにくくする優れものです。
歯科医師として自信を持って勧める理由は他にあります。
それは洗剤が入っていないことです。
歯磨剤はほとんどの製品が洗剤です。
この洗剤が殺菌作用を持っています。
これが虫歯や歯周病の予防を謳う根拠になっています。
しかし、これは唾液の力を大きく障害するため入っていることにより虫歯や歯周病になりやすい環境を作りやすくします。
歯磨き剤を作っている会社が洗剤会社なのですから無理もありませんが歯科医院専用と謳っているものでもこの洗剤が入っているのが普通で歯科医院に置く価値がありません。
話が逸れましたが先程名前を挙げた二つは洗剤が入っていないので安心な上に歯を傷つけずに白く見せる歯磨き剤としてオススメ出来るものです。
実はWXは予防処置用のものもあり、出始めのころ衛生士に使わせたところ大好評で患者さんのクリーニングにも使用しているほど凄いものです。
もともとポリリン酸ホワイトニングの後戻り防止に開発されたものですが、普段使いにもいいのでオススメの商品です。
「美歯口」は最近発売されたものでWXの倍の量があるのに金額が変わらないのでコストパフォーマンスがいいのでこれを今はオススメしています。
この歯磨剤はどこの歯科医院でもあるものではありませんし知らないのが普通です。
何故なら扱っている会社が小さく大手のように宣伝出来ないからです。
しかも特殊な成分を配合すると認可が必要になりますから、通すまでに時間も費用もかかりますからいいものがなかなか出回らない要因になっています。
ですから、どこで手に入るかは知らないと答えたのです。
歯科医院なら歯磨き剤や歯ブラシに拘りたいところですが、どこの歯科医院に行っても大手の会社の物をそのまま売っているだけです。
知らないのか？拘らないのか？
どちらにしても有益な情報は待っていても手に入りません。
取りに行くと言う姿勢を持ち続けることが人生を開くカギになるのです。
