こんにちは。
やることが多すぎてテンパっている桜井です(全て投げ出して南の島行きたい)
大陸に住む野生動物は歯が抜けて食事ができなくなると寿命を終えます。
食事の摂取が不可能になりエネルギー源を獲得できなくなると自らに寿命を悟り、その種の墓場となる場所に行き一生を終えるのです。
しかし人間は歯がなくなっても人工の歯を入れたり、ミキサー食などの飲み込める食事に加工したり、極端な場合、点滴や胃瘻で直接栄養素を入れたりして延命を図ることができます。
つまり歯などなくても困らないのです。
しかし、身体のバランスが取りづらくなり転倒したり、筋力が無くなり立つことができなくなります。
なぜこの様に活動が制限されるのかといえば、3つのことが原因として考えられます。
1、歯が無くなり食事を噛まなく流し込むことで体温が上がらず、消化不良を起こし結果としてエネルギー不足となる
2、歯が無くなり三叉神経にかかる刺激が激減するために身体の平衡、姿勢、運動に関わる小脳への情報が少なくなり、めまいなどを引き起こし立てなくなる
3、アゴの高さをキープ出来ないために首周りの筋肉が衰え、体幹を維持できなくなる
の3つです。
アゴの高さをキープすることを咬合支持と言いますが
転倒リスクの高い認知症高齢者の過去1年の転倒状況を調査した研究では2回以上転倒している人は咬合支持がない人が有意に多かったことが分かっています。
しかも、その後入れ歯を入れて噛めるようにしたところ転倒回数が治療を受けた人全てで減ったのです。
- Yoshida, M., Morikawa, H., Kanehisa, Y., et al. :Relationship between dental occlusion and falls among the elderly with dementia ,Prosthodont. Res. Pract., 5:52-56, 2006.
つまり歯が無くなるとバランスが悪くなるために転倒しやすくなるといえるのです。
虫歯や歯周病は他の病気と違い、予防ができる病気です。
普段からメンテナンスをすることでピンピンコロリが実現されるのです。