こんにちは。桜井です。
認知療法で有名なベッグは心を病みやすい人の特徴は3つあるとしています。
それは
「自分自身を悲観的に見ている」
「自分を取り巻く環境を悲観している」
「自分の未来を悲観している」
であり、抑うつ認知の三大徴候と呼ばれています。
口臭に悩んでいる人を多く診て来ましたが、正直、「そこまで悩むこと?」と感じざるを得ませんでした。
それは悩む人には悩む基質を持っているいて、持っていない人間には分からないのです。
この悩む基質を森田正馬(これでマサタケと読む)はヒポコンドリー性基調と呼びました。
ヒポコンドリー性基調は自己内省が強く完璧主義の人が陥りやすく、完璧に出来ない自分を責め、それが欠陥であるかのように恥ずかしく不安に感じる性格のことを言います。
キッカケになる出来事、例えば口臭を指摘されたとします。
「本当にしているとすればとんでもないことだ」と一生懸命、ケアを始めます。
しかし、他の人たちが笑っているのを見て「自分が笑われているのではないか?」と注意を向けるようになります。
ケアしているのに笑われたと感じ、だんだん人前に出るのが恥ずかしくなったり、口を押さえて話すようになったりして行動が挙動不審になっていきます。
そして本当に陰口を叩かれ、やっぱり笑われているのだと確信します。
この一連の流れを精神交互作用といい、悪循環に陥るシステムなのです。
この悪循環から抜け出すには自分がその基調を持っていることに気づき、取り越し苦労であったことを受け入れることです。
ただ、問題は人の助言を受け入れられるかです。
神経交互作用によって経験から自分の考えに間違いはないと確信しているため、そこに沿っていないことは受け入れることができないのです。
感情で物事を判断せず、事実関係に目を向けることです。
感情的になって解決出来る問題などないのですから。